Page 11 - TOOLING-SYSTEMS
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イントロダクション ツーリング
バランス調整について 計測装置の利用により、バランスの不均衡さを低く抑える
ことが可能となりました。しかし、完璧なバランスを求める
バランス構成要素 ことは、費用的にも負担がかかります。したがって、不均衡
をどの程度まで低減すべきか、バランス品質要件に対する
はじめに 最適な経済的および技術的妥協点
優れたバランスは、物体の質量分布を均等化し、 の打ち出しが必要です。
不均衡な遠心力を伴わずにベアリングを回転させます。
バランス調整は、振動を低減し、スピンドル歪みを低減し、
機械の加工性能を向上させ、より高い切削条件での加工を
可能とします。
定義 M - 本体の質量 (kg)
G - バランス品質 (mm/s) m - 不均衡の質量 (g)
e - 特定のアンバランス (gxmm/Kg) r - アンバランスの半径 (mm)
Ω - 角速度 (rad/s) U - アンバランス量 (gxmm)
N - 回転数 (rpm)
2πN πN
U Ω = 60 = 30
e = => U=M x e
M 質量と偏心の組合せは、同じ不均衡さを生み出し、
工具にどちらも同じ影響を与えます。
加工方法
静バランス=ツールの質量(M)×偏心(e) U=rxm
偏心は、工具の重さが中心からずれている
程度を測定します。 静バランスは速度に依存しません。この値は、不均衡質量
これは、工具の回転中心から真の質量中 と真の質量中心からのその距離を反映しています。
心までの距離として定義されます。 バランスのとれた機械でアンバランス値を測定します。
偏心がミクロンで測定され、工具質量がkgで
測定された場合、このユニットはグラム・ミリ
メートルでアンバランス量をもたらします。
コレットチャック(高バランスタイプ)
バランス構成要素
例1 m
U = 2gx mmは、r = 1mmの半径方向距離でm = 2g
の不平衡質量体として、またはr = 20mmなどの半径
距離でm = 0.1gの質量として扱うことができる。
例2 r
静バランスは速度に依存しません。この値は、
不均衡質量と真の質量中心からのその距離を G = π x N x U = π x 15,000 x 8 ≈ 6.3 (mm/s)
反映しています。残りの不平衡値はバランス測定器で 30 M 30 2,000
測定されます。
U = m x r = >m = U = 4 = 0.2g e = U = e = 8 = 4 (gxmm/kg)
r 20 M 2
動バランスGの値は、 同じホルダーでも、N=6,000 rpmの時は
工具ホルダの回転数 (N) が反映される G = 2.5 mm / s、N=2,500 rpmの時は
G=1.0 mm/sと、G値は変動します。
G = Ω × e = π×N × U = U × N×π
30 M M × 30
e = G x 30 代表的な機械のバランス等級
π x N • 一般工作機械部品 - G6.3
• 一般的な工具ホルダと機械 - G2.5
例3 • 一般的な研削盤 - G1.0
G値は、回転数(N)に応じてツールホルダの • 精密研削盤のスピンドル - G0.4
バランス等級を反映します。
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